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アニメオタクになった日

私はアニメが好きで、ご趣味は?と聞かれたら第一に「アニメ!」と答えるが、 思えばいつから趣味の首席にアニメが来たんだろうか? 何かきっかけがあったんだろうか?

幼少期からインターネット(コンピュータ)はずっと好きな自覚はあったが、アニメに対してはそういった意識はなかった。 通ってきたインターネット(2ちゃんねるやニコニコ動画)は二次元文化と隣合わせで、 たとえば新世紀エヴァンゲリオンのネタはある程度皆知っている、といった空気はあった。 私もインターネットをやっていく上で(流行ってるし抑えておくか)ぐらいの気持ちでアニメを見ることはあった。

学校の友達からアニメを勧められ見たこともある。しかし、当時はまだ自分をアニメオタクだとは思わなかった。 ハッピー☆マテリアルは1日50回ぐらい聴いてたけど、決してアニメオタクではない。本編は見てなかったし。

アニメオタクとはなんだろうか? オタクの定義は人それぞれだが、私の解釈では…… 流行ってるから、勧められたから、といった理由ではなく自発的に何か惹かれるものを感じて、自らの手で何かを掴みにいったとき……それが”オタク”の入口だと思っている。 そこから記憶を遡ると、ひとつエピソードが浮かんできた。

おそらくニコニコ動画で、適当に動画サーフィンをしていたとき……

それは——
1分30秒未満の邂逅だった

!!!!

か、カッコいい〜〜〜

うまく言語化できないが、このアニメの映像が妙に自身の美学に合致したというか、 一目惚れしてしまったのである。衝撃を受けた私はこのアニメは何だ、誰がこの映像を作ったんだ? と調べ始めてしまった。 『ef -a tale of memories.-』というアニメで、映像を作ったのは(この作品の監督でもある)大沼心という人らしい。 勧められたわけでもないのに、アニメのスタッフ名まで調べている自分に少し驚く。 扉は開かれたのかもしれない。

この日から突然私のアニメオタクライフが始まった……というわけではないのだが、この出来事は心に刻まれたのだと思う。

色々あって数年後、再びアニメの世界に入ったのだが、 この頃には心機一転「萌え萌えアニメ、コメント付きで実況楽しいね!」とわくわくアニメライフを謳歌していた。 「今日も大好きなラノベアニメでも見て萌えるかw」とお気楽にアニメを視聴していたら……

!!!!

か、カッコいい〜〜〜

答え合わせ、完了!!!!

これに気づいた瞬間、めちゃくちゃ嬉しかった。 あっ、あっ、あのときの、あのときの!!!と興奮が止まらなかった。その瞬間(とき)が来たのか、アニメの楽しさがトップを取る時が……。 自分が今アニメオタクをやっているのは、こういう感動体験を積み重ねられたからかもと今になって思う。

私は今でもアニメの作り手には意図的に興味を持たないようにしているのだが、この衝撃が忘れられず、大沼心監督という名前だけはずっと記憶している。 アニメオタクの扉を開けてくれた恩があるから。