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pixivのブックマーク率から絵の上達を推し測る

ある程度イラストを描いていると(自分はこの期間で絵が上達しているのだろうか?)と気になるときがある。 絵の上手さはきれいに定義・数値化できるものではないが、創作する人間である以上はどうしても気になってしまう。

そこで、SNSの評価(いいね数・ブックマーク数)は上手さの指標として使えるだろうか? いや…ブックマーク数だけだとコンテンツの知名度が高い方が有利になるじゃんという反論がある。 確かに絵の上手さよりもコンテンツの知名度によってブックマーク数は大きく変わりそうだ。 では、そこに閲覧数も加味するとどうか?

閲覧数が少なくても(≒コンテンツの知名度が低くても)その中でブックマークした人数の割合が多いと魅力的な絵といえるのでは?という思いつきで、(ブックマーク数÷閲覧数)名付けて「ブックマーク率」として考えてみた。 幸いにもイラストSNS pixivではすべての作品に閲覧数とブックマーク数が記録されている。 そこで自分自身の作品の「ブックマーク率」を算出した。作品が多いので外部のシートに記入している。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1Swtutp-DBRniYEY1Pq5o3kkRDm8yeKplgA4TfIMsr9Y/edit?usp=sharing

この結果を眺めるだけでも結構おもしろい。 ブックマーク率が高いTOP2はオリキャラのクリスマス絵でありなんと20%超え。 (二次創作がTOPじゃないんだ)(クリスマス時期合わせのサンタコスはエンゲージメントが高いということ?)など様々な想像が広がって興味深い。 一方、最下層を見ると0.5%近くまで下がっていて大きな差が開いていることもわかった。 そして、投稿日時を見るとなんとなく古い絵のほうがブックマーク率が低い気がする。

横軸を投稿日時に、縦軸をブックマーク率にして散布図にしてみるとわかりやすい。 さらに回帰直線を入れて決定係数をみると……割と相関ありそう1! つまり、年数を重ねるにつれて絵のブックマーク率は上がる傾向にある。これで少しは「絵、上達しているぞ!」という気持ちになってきた。

ただ、近年の絵でもブックマーク率が低いものも結構ある。 これは思い当たる節があって最近は面倒がって清書せずにラフ塗りで終わらせた絵が多いのが影響してそうだ。 SNSで評価されたいならちゃんと清書したほうがいいんだろうな〜……という話をお絵かき練習会の通話でしていたら 「固定ファンがつけばラフ(落書き)でも皆いいねしてくれそうですけどね」と言われて確かに……となった。 固定ファンが多くなった場合を考慮すると「絵が良いと思ったからブックマークする」ではなく「〇〇先生が描いたからブックマークする」という動機付けになっていく気がしていて、ブックマーク率≒絵の上手さという考えは崩れそうだ。 今回の結果も実は固定ファンがじわじわ増えた結果なのかもしれない。

「SNSの評価に踊らされるなんて愚かな……内発的な楽しさを求めて創作した方がいいのに」と思う派もいるかもしれないが、あてになるかはわからないけどちょっと遊んでみるか程度の気持ちでいいのでこういった可視化をしてみるのは面白いのでおすすめである。

脚注

  1. 統計学に関してはまったくの素人なので間違ってたらすみません