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国会図書館で萌え・リサーチ

東京・永田町にある国立国会図書館に初めて行った。

きっかけは… 「萌え」をテーマに何かやりたいがどうしよう、と会議しているときに 「萌えの歴史を調べたらどうだろう、国立国会図書館とかで」と言われたことだ。

国立国会図書館は確かに図書館だが、一般的な図書館とは利用方法が異なるらしい1。 直接書架には入れず、本を事前に指定して取り寄せ、借りた本を持ち帰ることはできない。 そういう制約があるが、国会図書館には昔の時代から発行されたあらゆる本が揃っているので長い歴史を持つものを縦断的に調べるには向いてそうだ。

もともと国会という名前からしても何だか一般人には縁のない印象を抱いていたが、行ってみるとそんなことはなかった。 入ると利用者登録ができて、カードが貰えるのでそれをタッチして入場する。 中には既に多くの人が本を読んでいて、調べ物をする学生や明らかに漫画読んでるだけの人まで色々いて静かだけど賑わっていた。 中には食堂やカフェもある。古き良き学食のような雰囲気で味も美味しい!

さて、ここから実際に本を取り寄せるには館内のパソコンまたは自分のスマホから国会図書館のオンラインサービスにログインして 本を検索する流れになる。タイトルの一部や本文からも検索できて体験はかなりいい。 さらに以下の画像のようにリアルタイムで取り寄せの状況を出してくれるので、システムの作り込みに驚いた。

「萌え」を研究といっても、何を読めばいいの? とあまり考えもせずに来たので ひとまず聞いたことがある古今のアニメ・美少女系雑誌の昔の号を取り寄せた(雑誌は1回につき10冊まで)。

  • 『アニメージュ』(1978)
  • 『アニメディア』(1981)
  • 『コンプティーク』(1983)
  • 『電撃G's magazine』(1997)
  • 『メガミマガジン』(2000)
  • 『Tech gian』(2001)
  • 『電撃萌王』(2002)
  • 『Bugbug』(2008)
  • 『娘Type』(2009)

取り寄せが完了すると雑誌カウンターという場所で受け取れる。 雑誌10冊は重量があるので、以下画像のようにワゴンにずっしりと乗った状態で渡された。 古い雑誌は劣化を防ぐためか、赤茶色のハードカバーに収められている。 単色に金色文字で中央に「メガミマガジン」なんて書かれてるものだから、カバーの重厚さと中身のギャップで笑う。


▲館内は撮影禁止なのでp-honeによる雑手書きイメージ

そして、エロゲー雑誌であるBugBugかTech gianだったかがハードカバーなしで一番上に積まれており、 エッチな表紙絵丸見えの状態で職員さんに渡されて妙に気恥ずかしさがあったが、これはそういうリサーチであってぇ……と心の中で言い訳を唱えて落ち着けた。

借りた本は持ち帰れないので館内で読む。 閲覧室もカウンター近くの椅子も混んでいて空きを探すのに苦労した。 カウンター近くの椅子で読んでいたのだが、病院の待合スペースのような開けた空間なので 他の利用者が近くにいる中エッチな雑誌を読むのは少し勇気が必要だ。

さすがに昭和時代のアニメ雑誌になると、萌えとかではなく(歴史だ……)という感想。 でも、中にはお色気アニメ特集があって『まいっちんぐマチコ先生』『うる星やつら』などのちょっとエッチなシーン(パンチラ等)の アニメキャプチャがたくさん貼られていて、PMA(パンツ・見える・アニメ)が嬉しいという感覚、この頃から受け継がれていたんだなと感慨深いものがあった。

そして2000年代まで行くとそれはもう「萌え」の全盛期(?)なので萌えの萌え萌え盛りという感じで国会図書館でパンツ見えるイラストを見てニコニコする人になってしまった。特に萌え一本でやってる『電撃萌王』なんかは、画風は確かに平成初期という感じだがコンセプトは今の萌王と何も変わっておらず、萌え一本で20年以上続いてるのカッコよすぎ。 コラムの書き出しが「みなさんは何で萌え萌えしてますか?」 で今の(Xの)TLと変わりないな…と感心したりもした。

そんな感じで萌え絵を見てニコニコしてたら時間も過ぎ本を返却して国会図書館を後にした。 ではここからどう"研究"するか……は正直浮かんでない。 とりあえず国会図書館には萌え系の本も揃ってるし、意外と気軽に行ける(料金もかからない)のでぜひチェックしてねということをブログで伝えられたら一旦はよしとする。

我らのサークル『萌え萌えCompany』がコミケで頒布した本も国会図書館にあるらしい!? どなたか存じ上げないけど、納本してくれた方ありがとう。

Footnotes

  1. 利用方法はWebサイトに書かれている 東京本館利用の流れ|国立国会図書館―National Diet Library