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私たちの32bitセンセーション

美少女ゲーム、好きですか?

現在『16bitセンセーション』という90年代の美少女ゲーム(エロゲ)業界を題材にしたアニメが放送されていて、昔のエロゲ制作ってこんなのだったんだ、と興味深い(そしてキャラが可愛い!)。

私は90年代のエロゲをリアルタイムで経験してないのでこのアニメは「へ〜勉強になるなぁ」となるだけだが、エロゲそのものには色々と思い入れがある。これを機に私(たち)とエロゲの関係について振り返るのも面白そうだ。私が触れたゲームは2000年以降のWindows用ゲームが中心なので言うならば「32bitセンセーション」だろうか。

まずはじめに、自分はエロゲに詳しいエロゲ博士ではないし、エロゲの開発に携わったこともない。 ユーザーとして年に1作品プレイする程度だ。でも昔から細々とエロゲとの関係が何かしら続いている。なぜか?

エロのゲーなんだからポルノとしての消費では?とまずツッコミが入りそうだが、それは半分正解だ。たしかに「エロ」は重要だが、性的に消費するため……だけではない。 エロは現代の道徳では隠すべきものでアンダーグラウンドな存在であることが個人的に重要で、このブログで再三登場する「昔のインターネット」性を感じられるからである。 実際に昔のインターネットの一部ではエロゲがオタクの教養のような扱いだった。2chや00年代のオタク文化に関する書籍を読むとよくわかる。

たとえばご近所ジャンルの「アニメ」は今や世間一般的にも浸透した一大ジャンルだ。 一方でエロゲはどこまでいってもエロなので公言しづらいジャンルだ。 だからこそアンダーグラウンドなエロゲ界にあえて踏み込む特別感が得られるし、そんな世界で頑張るクリエイターを応援したくなる心理がはたらく。

次に、エロゲは絵が良い。ビジュアルノベルゲームは絵・音・文・システムが融合しているがその中でも絵の存在感はやはり大きい。「かわいい」「エッチ」といった感情は視覚によるところが大きいからだ。私も「萌え」の感情を抱いた原初はエロゲのキャラだった(詳しくは萌事記に書いた)。その影響もあって現在趣味で描いているイラストの目標はエロゲ的な画風だ。 エロゲ文化がなかったら自分は今イラストを描いてなかっただろう。そういう意味では自分のオリジンの一つともいえる。

また、エロゲといえばシナリオ重視の作品がよく語られるが、自分はそこには深くのめり込まなかった。確かにちゃんと最後まで読むとオォ……!となるのだが、どうしても即時性の高い(速い)快楽に逃げてしまう癖がある。読破する前に中断してアニメやSNS等に移ってしまう。過去に「SNS見ずにエロゲやるぞ!」と決意したのに途中で我慢できずアニメ実況に繰り出したこともある。結果としてグラフィックが好みの作品を年に1本プレイする程度の頻度になった。

しかし、年々プレイの頻度が下がっても辞める気はない。ゲームをプレイしていない期間でも絵が好きだから画集を買ったり、大スクリーンにいい絵が映し出される上にいい曲が浴びられるからエロゲソング中心のライブ・イベントに参加したりしている。 特にイベントに参加すると、エロゲというどうしてもアングラなコンテンツの中でいいものを作りたいという情熱を持つ人たちの姿を見て、よりこの文化を応援したくなるものだった。


▲ エロゲ界にもクラウドファンディングプロジェクトが結構あり、ときどき支援している

皆さんのN bitセンセーションはどうでしょうか? 美少女ゲーム、エロゲへの想いを語ってみませんか。